2009年8月30日 (日)

(本)風が強く吹いている

風が強く吹いている
直木賞作家・三浦しをんさん著の、箱根駅伝を題材にした小説です。今年出版された文庫本のほか、ハードカバーもあります。

名実ともに竹青荘の主である清瀬灰二(ハイジ)と、新入生の蔵原走(カケル)。2人のトップアスリートの出会いから、シロウト集団の竹青荘住人を巻き込み、ムリヤリ陸上部員にして、人数ギリギリの10人で箱根駅伝に挑むまでを描く物語です。
クチコミで言われていることですが、シロウト集団が半年で駅伝本戦レベルになる設定にはムリがあります。ただし これを差し引いても、走る姿や日頃の練習の描写などは スバラシイと思います。よく見ているなぁ…と感心しました。
読み終わって、思いきり走ってみたくなる…そんな爽やかさがありました。

10月31日からは、映画も公開される…と(公式サイト)。楽しみです。

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2006年9月15日 (金)

(DVD) さよなら、クロ

さよなら、クロ
職員会議に出た犬・クロ」(再版本「職員会議に出たクロ」)の実写版映画。
1960年代、長野県の進学校に迷い込み 住み着いてしまった雑種犬の、実話を元にした物語。授業や職員会議に出席し(あたり構わずに校内を闊歩し…という表現が正確か)、職員名簿にも掲載され、皆に愛される。そのクロが亡くなったときには 学校葬が開催されたと。
書籍では雑種犬・クロが主人公ですが、この映画では クロを取り巻く人々を中心にストーリーが展開しています。ただ その中でも、クロ役のワンちゃんの名演技は特筆モノ。

不思議なほど話題にならなかった映画ですが、ワンちゃん好きの方は一見に値する映画ではないでしょうか。そして、原作も是非読んでいただきたい…と。心温まる一冊です。

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2006年9月 9日 (土)

(本) 野球狂の詩

野球狂の詩
ご存じ、水島新司の野球漫画です。アニメや実写映画にもなったので、その題名を憶えている方は多いかと。アニメと実写映画は、ヒロイン・水原勇気と 彼女が繰り出すドリームボールに焦点が当てられましたが、原作コミックでは 老腕・岩田鉄五郎 や 北の狼・火浦健、スラッガー藤娘・国立玉一郎、ウォッス10番・富樫平八郎など、東京メッツの面々の生い立ちや背景も描かれています
正直わたしは 現実のプロ野球から興味が離れて久しいのですが、この「野球狂の詩」は面白かったです。現実離れせず(ドリームボールは別)に、個々の登場人物にスポットを当て「人情」を描いています。なかでもわたしが好きなのが…里中満智子との共作「10番」三部作、双子の兄弟・火浦健と大島大介を描く『北の狼・南の虎』、アフリカからやってきた救世主・サバの『はだしの王様』、田舎からやってきたメッツファンの老人がボロボロの一万円札200枚でメッツを買収しようとした『メッツ買います』…です。
「楽天フリマ」にて、漫画文庫・全13巻箱入りセット(中古)を見つけたので、ついつい購入。『人間交差点』以来 久々に、寝る間際のフトンで 時間を忘れて読みました。

(Postscript)
この漫画を思い出したきっかけは GyaO の無料動画を観たこと。現在(2006年9月9日)第4話、水原勇気と岩田鉄五郎がボーリングしています。

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2006年2月16日 (木)

(本) スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと

スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと帰宅後に走りに出ようかと思っていたのですが、雨が止みません。なので、先日購入した本のレビューをば。

スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと」(著・小田伸午、大修館書店)。
スポーツといえば、とかく筋力・瞬発力が重要視されがちですが、さまざまなスポーツ(ランニング・水泳・野球・サッカーなど)での「身体の使い方」に関するトピックが紹介されています。最新の理論がわかりやすく記述されています。
わたしにとっては、水泳のハイエルボー、股関節の外旋・内旋、二軸動作(特に「常足」:なみあし)に関する記述など、読んでいて「なるほど」と思いました。
『母子球に体重を乗せる運動感覚を、股関節の外旋着地とアウトエッジ感覚に置き換えることがポイントです』という箇所、思わず「う~ん」と唸ってしまいます。あと、地面を蹴らずに『膝を抜く』・『股関節を抜く』というあたりの記述にも。
全体として「広く浅い」記述なんですが、考えさせられてしまいました。

参考までに…二軸動作に関する 著者らのホームページ → 常足秘宝館

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2006年1月 1日 (日)

(本) きょうの禅語

きょうの禅語
マツバラリエ・著「きょうの禅語」。
「禅語」という言葉を耳にするだけで、堅苦しさを感じる方も多いとは思いますが、まったく逆で 読み進めるうちに「ココロが洗われる感じ」がします。
そんな禅語が30個、わかりやすい解説ときれいな挿絵とともに載っています。

この中から、わたしの好きなメッセージを抜粋。

莫妄想(まくもうそう)
(…略…)
反省や心配をもとに努力を尽くしたあとは、もうあれこれ悩まない、悩んでもこれ以上することはないよ、ということではないでしょうか。
和敬静寂(わけいせいじゃく)
(…略…)
世の中にはいろいろな人がいます。気の合う人、合わない人、たくさんいます。
そしてどんな人でも必ず、自分を主人公とした人生という舞台を演じているのです。
そう考えると、誰に対しても敬意をはらえるのではないでしょうか?
(…略…)
今年もよろしくお願いします。

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2005年8月22日 (月)

(本) あの空を

あの空を
菊田まりこさんの絵本。
大空に羽ばたくことを夢見る、ヒヨコのヒヨスケ。諦められない夢があります。

思わず、わたしの「水泳」と重ねてしまいます。

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2005年8月17日 (水)

(本) いつでも会える

いつでも会える
菊田まりこさんの絵本。
突然いなくなった、大好きなミキちゃん。イヌのシロが悲しみを乗り越える。

涙なくして読めません。

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2005年8月15日 (月)

(本) ブッタとシッタカブッタ

ブッタとシッタカブッタ(1) ブッタとシッタカブッタ(2) ブッタとシッタカブッタ(3)
小泉吉宏作『ブッタとシッタカブッタ』シリーズ。
「な~んだ、ブタの絵本か」と思って手にしましたが、やはりブタの絵本です。気軽に読める絵本ですが、書かれていることは とても深いです。読んでいると身体のチカラがス~ッと抜けていきます。

悩めるシッタカブッタを通して…
自分を苦しめる原因は自分にあること。考え方・モノの見方には「クセ」があること。心の持ち方・考え方によって周囲が違って見えること。
…等々、自分を客観的に見つめると、些末なことで悩む自分が滑稽に映ったり、自分は自分でしかないと開き直ったり、あるがままの自分を大事にしようという気持ちになったり…するかもしれません。わたしはそうでした。

何かにすがるつもりで読んでも 楽にならないかもしれません。何を乗り越えようとしているとき この本を読むと、気持ちを楽にしてくれるかもしれません。

2003年秋、様々なことに行き詰まっていたときに購入。全巻通して読むのがお勧めです。

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2005年8月13日 (土)

(本) 零戦燃ゆ

零戦燃ゆ(1)柳田邦男著『零戦燃ゆ』(文庫版全6巻)。医療現場や事故災害を題材とするノンフィクション作品で名高い著者が、膨大な資料と緻密な調査をもとに著した大作。
前作『零式戦闘機』では、技術者・堀越二郎氏を中心に 零戦誕生に至る経緯を著されたが、本作では 零戦を通して太平洋戦争全般、特に 日米のポリシー(ひとことでいうと「価値観」だと思う)の違いを綴られています。零戦だけではなく紫電改やグラマンF6F,ボーイングB29などの開発の背景も記されています。「OR(オペレーションズ・リサーチ)」などに代表される合理的視点からフレキシブルに戦略・戦術を編み出すアメリカに対して、日本は 旧態然とした職人技巧・精神論に頼り、開戦当初優勢だった航空戦でも徐々に圧倒されます。
航空戦で劣性となった原因は、国力・技術力を背景にした「ハードウェア(新型戦闘機・レーダー・VT信管など)開発能力の差」もさることながら、日本海軍の「ソフトウェア(パイロット・戦術など)軽視」にあるのではないか…と考えます。攻撃力を重視し防御を蔑ろにした結果、緒戦で大活躍したベテランパイロットを多数失い、訓練途上の若年パイロットを戦場に送り込むこととなりました。その成れの果てが 零戦に爆弾を積んでの体当たり「特別攻撃」…かと。

1993年に全6巻とも第1刷で購入しました。映画化もされていますが、良くも悪くも「ドラマ化」し過ぎていると感じます。
戦争という契機があると 関連する科学技術は飛躍的に発展します。ただ、そういう技術が戦争(やテロリズム)に用いられないことを願います。

(Postscript)
本日(2005/08/13) ETV特集にて『ゼロ戦ニ欠陥アリ』が放映されます(NHK教育, 22:00~23:30)。

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(本) 戦士の遺書

戦士の遺書半藤一利著『戦士の遺書』。サブタイトルは『太平洋戦争に散った勇者たちの叫び』。
太平洋戦争において、太平洋の海原で・ビルマの山奥で・島々の洞窟の中で、戦後 絞首台の上で…国に殉じた28人の遺書。亡くなった戦士の、家族や愛する人への想いが綴られています。また、紹介している28人の略歴に関しても記しています。いわゆる「軍人さん」が 戦争そのものに肯定的では無かったことが垣間見えます。

もっとも印象に残ったのは 陸軍中将・本間雅晴(陸士19期、陸大優等卒)。ドイツに傾倒する陸軍の中で、数少ない知英米・親英米派。勇猛剛毅ではなく、合理的な文人肌。シェイクスピアやコナン・ドイルを好み、英語で詞を作るが、決して文弱ではない。太平洋戦争開戦時、陸軍第14軍司令官として フィリピン攻略を指揮するも、陸軍中央とはソリが合わず、フィリピン陥落後 即座に待命、予備役編入(クビ)。本間中将の与り知らぬ捕虜への虐待・虐殺行為や「バターン死の行進」で多くの米人・フィリピン人捕虜が亡くなったことにより、戦後 マニラ軍事法廷において絞首刑の判決を受ける。虐待・虐殺は彼が予備役になり 東京に戻ってから起こったものであるが…。
彼自身のフィリピンでの評判は良かったこと、夫人の心打つ証言もあり、絞首刑より罪一等減じた 銃殺刑となった。

本間中将と終戦時の陸相・阿南惟幾陸軍大将に多くのページが割かれています。
この本の中では、本間中将と山下奉文陸軍大将のお二方が 軍事裁判で死刑を受けましたが、彼らとて決して「英米憎し」で戦っていたのでは無いことが判ります。純粋に、国の安泰を思う気持ち・家族や愛する人への想いが伝わってきます。

1997年 第一刷で購入して以来、何度も読み返している一冊です。

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